大阪

深夜、じゃみへんの静岡の実家へ。とんでもない量の御馳走をいただく。鍋、けんちん汁、ごはん、高菜のような漬け物、煮豆、メロン、甘酒、というものすごいコース。全部おいしいが、鍋とけんちん汁の具沢山の汁もの同士組み合わせだけでお腹がはちきれそうになる。鍋は表面は白菜とネギだけだが、底に具が沈んでいて、掘っても掘っても、ホタテ、エビ、鶏肉、牡蠣などがじゃんじゃん出てきて無限にあるのではないかと思ったほど。とにかくすごい量だった。じゃみへんのお母さんは優しくて、じゃみへんをめちゃくちゃかわいがっていた。お父さんはフーテンの寅さんと喋り方がそっくりだった。
満腹で睡眠不足、という謎の状態で大阪へ。一人で運転しているじゃみへんはもうフラフラだ。我々もライブ疲れでフラフラなまま太陽の塔の内部を見学。一階部分しか見られないのが残念だった。撮影禁止、公開されてる場所以外は立ち入り禁止とガードが固く、さしもの同居人も突破できそうになかった。太陽の塔の内部には円谷プロ制作の生命誕生から人類への流れの模型がたくさん飾ってあったそうだ。今はほとんど残っていない。いろいろなくなっちゃったらしい。杜撰だ。エスカレータで上までどんどん上がって行って、塔の右腕から外に出るなんて、どんなに面白いだろう、行った人はほんとうにうらやましい。3時間だって4時間だって並ぶね。なんとなく寝不足でぼーっとしたまま見学終了。この後、見学コースにもれなくついてくるホテルランチバイキングがあった。
ホテルのバイキング会場に着くと、なぜか反射でせっせと皿に食べ物を載せて運ぶわたしたち。だが、そんなにお腹がすいてない。なぜ誰もそのことに運んでからじゃないと気付かないのか。しかも食べ物はすべて、バイキングで食べられすぎないことを計算しつくされた料理なんじゃないか、というくらい油っこくて、どっしりしていて、まずい。鶏のクリーム煮はギトギトしていて、ペペロンチーノはなぜか酒の味がするし、あろうことかデザートのケーキまでまずい。同居人が「円谷プロ制作なんじゃないか」というくらいのどぎつい色合いの、何味だか分からない謎のケーキ。しかし焦って全種類運んできてしまったわたし。最後はもうノルマ状態でなんとか食べ終える。
ひどい満腹と睡眠不足で梅田へ。車の中でひたすら眠る。
起きたら辺りはもう暗くなっていて、外に出る。梅田の近くに住んでいる「ゴキブリホイホイ」というバンドの岡君と待ち合わせしていたのだ。岡君にタイムボムレコードに連れて行ってもらう。ここ一年くらい、メールでしかやりとりをしたことのなかった執筆者の秋葉さんにはじめてお会いする。秋葉さんはメールの文面そのままのとても優しそうな方だった。漫想を出す前に、原稿を書いてくれたお礼が言えて本当によかった。タイムボムは思っていたよりもずっと広くて、内装がかっこよかった。※このお店は漫想も取り扱っています。
深夜バスまで時間が余ったのでタイムボムの近くにあるボーリング場へ。人生3回目のボーリングをする。案の定ガーターばかりだった。他の人は上手なのでだんだん落ち込んできて、学生時代の体育の時間を思い出し暗い気分に。恥ずかしい話だが、運動が全くできないくせに、とっても負けず嫌いなので、ビリなのが悔しくて仕方ないのだ。
あまりの下手さに最初野次っていたじゃみへんも他の皆も気を使って、何も言わなくなってしまったのでちょっと涙が出る。こんなに必死でやったのは間違いなくわたしだけだ。悲しい。ボーリングが上手になりたい。
隣のレーンできれいな巻髪でスケスケの服のおねえさん達がボーリングをやっていて、男性陣はポーッとなっていた。
なぜかボーリングの時が一番目が覚めていた謎の旅行だった。深夜バスで帰る。