一郎のパーティー

6月25日のグッドマンのライブは岸田君がイギリスにツアーに行っていていないので、俺こんのドラムのたけださんが叩きます。自分で推薦した手前、どうなるか心配で心配で仕方なかったのですが、昨日スタジオ入った感じ、案外大丈夫そうなんじゃないか?という気がしました。そうとうレアだと思うので、ぜひ見に来てください。
吉祥寺でたけださん込みでスッパバンド練習をした後、偶然ハズレッシヴGMの元信とばったり新宿で会って、セガフレドでお茶をする。元信が「俺はコーヒー、マスダさんは?」と聞くので「生ビール」と言ったらどん引きされてしまいましたが、結局おごってくれたのでやさしいなと思いました。これが付き合うか付き合わないかという駆け引き段階の男女だったら男性が幻滅する瞬間なのだろうけど、そういう駆け引きの場に立ったことがほとんどないため、普通に今飲みたいものを頼んでしまった・・・。一方元信はお見合いパーティーなどにも行くくらい駆け引きの場慣れしているので、ビールを頼んだことがそうとう物珍しかったらしく、その後かかってきた電話でも「いやー、今マスダさんとお茶しようって言ってカフェにいるんだけど俺はコーヒー飲んでるのにマスダさんはビール飲んでてね・・」といちいち説明するので休日でも真っ昼間からビールを頼んではいけないということを学習したのでした。
で、ハズレの状況について話し合ったりしたあと、清澄白河マジックルームに遠藤一郎の全員展のパーティーを見に行く。いくらか予想はしていたけど、やっぱりものすごいカオスで、入りきれないくらい人がいて、大盛り上がりでした。同居人がギターソロをやるというので見に行ったのだけど、その前にはメガネがスパイダーマンの格好でポールダンスをしていてこれはそうとうのアウェイだなあ、と人ごとながら不安な気持ちになったのですが、案の定、ギター演奏を聴いているのはマジカル主催の岡田さんを含めたほんのごく少数で、あまりのひどい状況に見に来た加藤さんは「負け戦に感動しました」と言って矢沢永吉のビデオを同居人にプレゼントして帰って行ったのでした。中西ちゃんとちかいちゃんのパフォーマンスはとてもおもしろかったのだけど、中西ちゃんは今日は調子が悪かったと終わったあとひどく落ち込んでいたのでいつか絶好調の中西ちゃんのパフォーマンスが見たいと思いました。
わたしは、どちらも極端なシーンしか見ていないんだろうけど、音楽界に比べて、美術界の方が皆協調性があって、ひねくれていない印象があって、例えば、一郎がオーッと叫んだら皆同じくらいの大きさで返してくれるし、「フレーッ!フレーッ!俺たち!!!!」と叫んだら、大受けで大盛り上がりだし、記念撮影の時も皆すごーくいい顔で笑っていて(土川愛ちゃんとわたしは群衆に隠れながら「盛り上がってますね」とイマイチテンションがあがらず下を向いていたのですが)、これが無善寺で一郎が同じことをやっても、皆、「一郎がまた何かやってるよ」的な反応だったんだから、一郎はやっぱり美術の世界に活躍の場を移して大正解だったなと思ったし、あの、ひねくれや協調性のなさを考えるに、ロックというのは相も変わらず反体制を象徴しているのだろうか、とも思いながら帰ったのでした。