それを言っちゃあおしまいよ

ビッグイシューの「ひきこもり社会論」という往復書簡で、斎藤環の質問がまたスルーされてる。茂木健一郎の時もそうだったけど、斎藤環の質問が鋭すぎて、回答者はまともに向き合ったら死んでしまうので無視するしかないんだと思う。ひきこもり社会論はどんなやりとりだったのか詳しくは知らないんだけど、茂木の時みたいにまた連載が終わってしまうんじゃなかろうか。精神科医がそんな、相手を追い詰めるような質問しちゃっていいのかな?とちょっと思ってしまう。相手が精神的に健康(たぶん)だからってね。先月からビッグイシュー買ってないので(新しい会社の近くには売ってる人がいない)続きが気になるところだ。
そんなことを考えていたら気持ちが荒涼としてきて、同じ精神科医でも中井久夫の職業柄なのか本人の人柄なのか、対人関係に関してものすごく繊細なものの見方がはっとさせられる文章がなんだか懐かしくなったので「精神科医がものを書くとき」という本を借りてきた。斎藤環ドゥルーズについて書いた文章とかさっぱり分からなかったから言う筋合いないけど、本当に賢い人はそんなにズバッと面と向かってその人の根幹に関わるような欠点を突いたりしないんじゃあなかろうか。

精神科医がものを書くとき〈1〉

精神科医がものを書くとき〈1〉