学校のころ

寒くなるころになると思い出すのは何年か前、学校に行きたくなくなった時のこと。そのころ教室には一人の味方もいなかった。わたしの発表資料は投げつけられ、のちに学部長賞を取った男は大いびきをかいて居眠りをし、教師は携帯電話で女子学生とメールをしていた(その先生はのちにクビになりました)。教室に行くまでには長いスロープを昇らなければいけなかった。スロープはまるで山のようにそびえたっていて、ぜんぶ昇れる気はまったくしなかった。年くった登校拒否児となったわたしを心配して、ある日、同居人(当時は同居人ではない)はスロープの上まで送ってくれた。完全に冬になるころ、わたしは学校に行くのをやめた。
大学時代は大好きだったあの大学のことが大嫌いになってしまった今、大学院の何年間かについては、とにかく、何て無駄な時間を過ごしてしまったのだろう、普通に就職してればよかったと、1000回以上は思っているのだけど、でも、誰も味方がいなかったあの教室を経験してるから、誰に何と言われようと、もうわたしは平気なんだと思う。人を平気で「もうだめだ」とか断定する奴なんか気にしないもんね。今はたくさん味方になってくれる人がいるから、別にこわくないんだと思うのです。