30才成人説

「先鋭と愛」まであと一ヶ月になってしまった。宣伝がんばらないと。絶対にソンはさせませんので来てください。
山本精一さんのことが好きで呼びたいから呼ぶ、という、「ケーキが好きだからケーキ屋さんになりたい」というような幼稚園児なみの考えではじまった企画です。しかし、昔のわたしだったら自分から話しかけてお誘いするなんて不可能、誰か対バンさせてくれないかなーと、呼んでくれないかなー、悶々と待つのみだったと思いますので、かなりの進歩です。
ここ1年くらいで、むやみに誰かに対して期待をする気持ちがなくなり、精神がすごくラクになりました。30才になったからかも。前からわたしは30才までに成人すればいいやと思っていました。大学院時代に知り合ったドイツ人の留学生から、「ドイツは学費がタダだからみんな30才くらいまでは学校に行って、それから仕事する。」と聞いていいなーと思って、ここは日本だけれども自分だけドイツ方式にしようと思って、25才まで学校に行って、そのあともまあ、仕事はしてたけどすぐ飽きてやめちゃったりブラブラとしていたわけです。
長く学校にいて、そのせいで一般的なレールからはずれてしまったことにイライラしたり、学校もいろいろあって楽しいだけではなかったから、あの時の時間は完全にムダだったと一時期は考えていたけど、18才とか20才とか22才とかですぐに社会に出た人にくらべて何とめぐまれていたんだろう、と最近は思うようになりました。確かに大学院ではつまらない目にもいろいろ遭ったけれども、昼間からお茶飲んだりビール飲んでいろいろ議論したり、10時間くらい図書館にこもっていたり、何の金銭的価値もないようなことについて思考するだけのための時間って今はもうほとんどないもの。勉強の甲斐無く、すっかりバカになったとも思うけど、きっとその時のことは何かの糧になるに違いないとも思うのです。
30才になった現在、成人したかと言われれば、確かに収入は少ないけれども自分一人分は食べていけるくらいは稼いでいるし、職場は変えているが職種は変えていないから一応経験も積めているし、バンドもやりたいようにやれてるし、まあ、やっと自立したという感じはあるので一応合格とします。30才未満の人はまだ未成年者だからブラブラしてていいと思うよ。大いにブラブラしてください。