北杜夫

そういえば書くの忘れてたけど、北杜夫が亡くなり、同じ日くらいに、大学時代の親友Mさんの赤ちゃんが無事生まれたのでした。もしかしたら生まれ変わりかもよ、とメールしようとしてやめました。躁うつ病の娘なんてたぶん嫌だろう・・・。北杜夫ははっきり言って、大好きな作家というだけでは言いたりないくらい好きで、わたしは昔から家では「もりお」と呼び捨てしていて、当たり前のように普段からよく話題にし、まるで親戚のおじさんのような扱いをしているくらい特別な作家なので、とてもとても寂しいです。といっても、わたしは「もりお」の決していい読者ではなく、好きなのは「マンボウ」シリーズばかりで、代表作の「楡家の人びと」は退屈で上巻で読み止めてしまったし、傑作よりも「もりお」の躁病期のメチャクチャな作品を愛好しているマニア的ファンなので、なんだか「もりお」にはいつも申し訳ない気持ちでいっぱいです。わたしとしては、「マンボウVSブッシュマン」という、もはや今ではタイトルからしてやばくて出版は無理そうな作品で、勝手にマンボウ・マブゼ共和国の主席になったから日本の税金はもう払わなくていいだの、加賀まりこに勝手に「大悪魔賞」を与えたりしているさまが心に残っています。黙祷。

難解人間vs躁鬱人間 (中公文庫)

難解人間vs躁鬱人間 (中公文庫)