浅草に行く

浅草のパーカッション博物館に行く。パーカッション博物館は外見は普通の和太鼓屋さんの4階にあり、太鼓たたき放題のなぞの場所だった。いろいろな太鼓をたたきまくる。ベナン共和国の結婚式用に作られたらしい男と女の太鼓(それぞれの男と女にまつわるモチーフが彫られている)と、ドイツの白目むいたスーパーマリオにそっくりな奴が上に乗っている太鼓が気に入った。しかし両方とも史料的に大事なもののため、叩けず。音が気に入ったのは、カエルの形をしたギロ。静かで懐かしく、センチメンタルな気分になる音がした。あとは日本の団扇型の太鼓とか、ボンゴとかとにかくたたきまくってたのしかった。
その後浅草をぶらぶらして好物のいもきんを買ったり、レコード屋に入ったりする。
わたしは浅草がさらにさびれたような町で、生まれてから七歳までと高校時代を過ごしたため、なんだかなつかしい気分になった。その町は浅草より数倍しょぼい所だけど、道で寝っ転がっている人の感じとか、にせフェレットがボールにじゃれついているおもちゃとサルがシンバルを叩いているおもちゃが店頭に電池が切れるまで置きっぱなしにされているおもちゃ屋とか、なんとなく和風に見せようとして変な絵が描いてある自動販売機(浅草だと竜の絵、その町では蔵の絵)とかとてもとても似ていた。
その後コレド日本橋に行こうとしたけど降りる駅をまちがえたため行けなかった。
夜はスッパさんの企画をアートランドに見に行く。今回はコールアンドレスポンスがテーマだったが普通にセッションぽい人が多かった。いろりがとても良かった。白いワンピースを着て髪を結っている二人がぴかぴか光って、かわいい双子みたいに見えて、演奏もぴったり息が合っていてすばらしかった。仲のよさが演奏に現れていて、ほんとにコールアンドレスポンスしているなあという感じであった。その演奏の時に後ろでずっと大声でしゃべってるおっさんがいて、邪魔だなー帰ればいいのにと思っていたら、そのおっさんは突然、飛び入り参加でバッファローと組むことになって、それが悪魔のいたずらとしか思えないほどひどいセッションで、こんなにひどいものはなかなか見られない、地獄ってたぶんこういう感じだろうと同居人と大変感動し、いろいろといいものが見れたので非常に満足して帰った。いろりの木村さんからは原稿もちゃんと貰えた。読むのが楽しみ。