練習、先生稼業

下北沢にてハズレッシヴの練習。新曲の「映画を見てると飲みたくなるのは缶コーヒー」という曲は、レゲエ調なのだが、この曲が早くもハンパない泥沼感をかもしだしはじめている。演奏してると10年くらい時間がたったような気分になってくるのだ。しかし、完成は間近だと思う。たぶん。
練習後、新宿に寄りレストランサンパークで食事。(ここは外から見たらボロボロで、入るのに勇気が必要だけど、新宿の夜景が一望できて、ファミレス並みの値段で、かなりボリュウムのあるしかもおいしい食事ができるのでおすすめの場所)帰宅すると元生徒のKさんからメールがきていた。
わたしは2年くらい前まで東京都の西の端、H市で二番目に大きい塾で塾講師をやっていた。科目は国語で小4から中3までを担当していた。はっきりいってわたしは絵に書いたようなダメな先生で、注意するのがめんどくさくて本当にむかついた時以外はほとんど怒らなかったし、授業は下手だし、無駄話は多いし、テストはなくすし、今はやりの馴れ合い型学級崩壊(生徒と先生が親しくなるうちになあなあになって秩序がなくなるという、新しいタイプの学級崩壊)を方々で引き起こしまくっていた。授業が終わると毎日呼び出され、どんな問題児よりも多い回数、ガミガミあるいはネチネチと塾長に怒られてイヤになって辞めたのだ。が、講師生活最後の1年間に奇跡的に相性のいいクラスが3つあって、そのクラスとは先生生活最後にふさわしい素晴らしい時間を過ごしたのであった。2つのクラスは中学3年生で、全員が志望校に合格し、ほぼ全員が国語の成績を大幅に上げた。それでもう一つのクラスが中2でそこにいたのがKさんだったのだ。(小学生とは最後まで相性最悪だった。)
都下にある都立校の中ではそこそこのレベルである高校に通うKさんのメールはある部のマネージャーをやっていること、それは精神的にも肉体的にも大変だけどものすごい充実感があること、甲子園のある選手の活躍を見て先生のことを思い出したということ、いつの日か一緒にお酒を飲んだりできたらいいですね、先生は忙しいからすぐにメールの返事が来なくてもいいんです、気が向いたらメールください、などと書いてあって、心洗われるような、すごく清涼感のある文で、なんだか胸がいっぱいになったのだった。