ロス→オースティン

いよいよオースティンに。我々はただ遊びに来たわけじゃないのだ。朝、タクシーに乗ろうとしたらLeeが見送りに来てくれていた。別れるのが寂しい。でも、サウスバイに出る前に二人に会えた事が本当によかった。
LAXからデンバーへ。デンバー経由でオースティンへ。トランジットの間に食べたBLTサンドのほとんどがB(ベーコン)で、段々肉のことがイヤになってくる。反対に同居人は肉が大好きになって「肉を食べないと目が覚めない」と言っている。これからBBQで有名なテキサス入りなのに・・・気が重くなる。
これまでユナイテッドのスチュワーデス(ウエイトレスと何回も言い間違えてしまう)は、ほぼ全員女子プロレスラーみたいな体格のおばちゃんか、やせてても元ヤンみたいな髪型のおばちゃんだったが、デンバーからの飛行機ではじめてブリトニー・スピアーズのようなかわいい人を発見する。この人だけは愛想もあった。「当たりだね」などといっていたらこの飛行機、すごく小さくてボロい。おまけに半端なく揺れる。うっかり窓際に座ってしまったため、窓の外の風景を見て失神しそうになる。本当にこの鉄の塊が雲の上を飛んでいるのが最後まで信じがたかった。悪い夢を見ているような気分。あまりにも飛行機が揺れて、同居人は神を信じる事にしたらしい。わたしも死んだばあちゃんとじいさんと昨日会ったばかりのメキシコの神様とLeeに祈りを捧げた。隣のバカガキはジェットコースターと間違えておおはしゃぎしていたけど。
なんとか空港に到着。ホント不時着したかと思った。(我々が飛行機にたくさん乗ってる間に飛行機事故が多発していたことを帰ってから知る)へんなブルースみたいなのが空港でかかっている。今回同行することになったディスクユニオンの亀山さんを発見。亀山さんはアトランタ経由でオースティン入りしているのだが、ロストバゲージしたらしく、しょんぼりしている。
今回わたしたちは、サウスバイサウスウエストの事務局に紹介してもらってホームステイをすることになっただが、そのホストファミリーのソウルとその彼女のセイラが空港まで迎えに来てくれる。家は空港からすぐ近くのコングレスという大通り沿い。門を入ると、ばかでかい家が何軒も立つ住宅地。家の中に入ると暖炉があって、大きなベッドルームが二つ、下のリビングルームでも寝られる。彼らはテキサス大学の学生のはずなんだけど、こんな家に住んでいるのか。
車で食事に向かう。わたしは飛行機が揺れて気持ちが悪くてまだ耳が痛いのと、明日がライブでナーバスになっていて、この旅行一回目の余裕ない状態に。いかにもアメリカ、という感じのライブ会場のある南部料理のお店へ。店内はものすごく広くて、ステージが二つあって、サウスバイの前夜祭を行っていた。料理は肉料理を一つ選んでから10種類以上ある野菜料理を二つ選ぶ方式。ホストファミリーのポールの彼女(この人には一回しか会わなかったので本当に彼女かは不明)「一番油っぽくない料理」を選んでもらう。
・フライドチキン(こってりしたピーナツソースがたっぷりかかっている)
・オクラとトマト(さっぱりしている)
・チーズマカロニ(これも若干こってり)
すごくおいしかったんだけど、半分も食べれなくて、以後、しばらく何を食べても気分が悪くなる状態に陥った。
家の持ち主ポールは顔も雰囲気もクエンティン・タランティーノを知性的にしたような感じで、日本文化に詳しくて、すごく紳士でやさしい。22才なのにそうとうグルメだし、いかにもアメリカのエリートっていう感じであった。ソウルはハズレッシヴの永田くんみたいな感じでちょっとアホっぽい。セイラはムチムチで、ものすごい美人だけど気取ってない。日本に英語を教えに来たいそう。
サウスバイの前夜祭を少しだけ見物。ここでやっていた地元のバンドが迫力満点で、演奏がものすごーくよかった。(名前は不明。残念)「音楽が心に沁みる」ってこういうことかと初めて知った。