めずらしい体験

深夜。二階堂奥歯さんに触発されてひさびさに自分で髪を染める。ワインゼリー色。セルフカラーは実は得意なので、きれいに染まって満足。

朝。せっかく休みなのに同居人が6時半にめざましをかけてしかも本人は起きず寝ているので激怒。目が覚めちゃったので「魔術的芸術」をめくってヒエロニムス・ボスの絵など眺める。この本の「逸楽の園」という絵がすごい。本物を見たらたぶんショックで失神するとおもう。ていうか15、6世紀の絵は全部やばいよ。神様を死ぬ気で信じてる奴のことは分からんと思ってしまう。ちなみにこの本を訳した鈴木雅雄先生は、授業受けたことあるので(わたしは人生最悪の時期で学校に行けずほとんど欠席してたごめんなさい。)若くてブルースが好きですごくかっこいいことをわたしは知ってる。

11時。LEEとJOLEEと西武新宿線本川越の駅で待ち合わせ。わたしは川越に8才まで住んでいた。高校も川越。懐かしい。商店街は時間が止まっているみたいにほとんど変わってなくて、金魚屋、鍋屋、下駄屋、せんべい屋などがまだ存在していた。二人のリクエストで喜多院に行く。喜多院には、幼稚園や小学校の遠足や家族と死ぬ程行ったはずだけど、昔過ぎて何があったか全く覚えていなかった。が、こんなに良かったっけっていうくらい良い場所だった。静かで、特別な雰囲気があって、飾られているものが気合が入っていて全てすばらしい。LEEは感動して泣いていた。

境内の橋を歩いていたら、JOLEEが、「あなたは神道ですか。」と聞いてきてその真剣な感じにこれは真面目に応えなければと思ったけど「そういうことはまだ何も決めてない」としか言えなかった。JOLEEとは他にもいろいろな事を話した。JOLEEと話しているとずいぶん英語が喋れるようになったなあと思うけどそれはJOLEEのカンがものすごくいいだけで、わたしはほとんど日本語と間違った英単語しか話していないのだ。

その後、うちの実家の神社に行ったんだけど、こっちは喜多院とは対照的で、ラジカセでお神楽をならしてリモコンで止めてるし、お母さんは喋りっぱなしだし、宮司は何の承諾も得ずに勝手に宗教的儀式に二人を参加させてるし、よくも悪くも超テキトーでまさに「家業」って感じだなあ、この人たちは神信じてないだろうなあ根本的にはと思い、それにしてもマイスペースで出会ったアメリカ人を親戚一同に会わせてるのはホントめずらしいことだなあとつくづく思ったのであった。

魔術的芸術

魔術的芸術