ホクホク

晶文社のサイトに連載されている、大谷さんの植草甚一についての連載がおもしろいです。批評だけど、文章も難しくなくて、楽しく読めます。連載2回目を読んでの感想ですが、思想信条として戦争のことを書かなかったというよりは、解離っぽい感じがします。お父さん、お母さんの死も書いてないってところを見ると。ショッキングな体験の所では、解離しちゃうんでしょうね。だからこそ、自伝の本文に書かれていない部分が気になりますね。今後の展開がすごーく楽しみです。
話は変わるけど、晶文社といえば、子供の頃からの憧れの出版社だったので、あの、ボロボロのバラックみたいな社屋を実際に見たときにはほんとにここで?と心底びっくりしました。しかし、よく考えてみれば編集作業なんて極端な話自分の家でだってできるのだから、ピカピカの大きな建物じゃなくたっていいわけです。ピカピカの自社ビルでもろくでもない本しか出していない出版社もあるわけだし。ああ、かっこいいなあ晶文社は。
最近中国の地震のニュースを見ていて「雲南の妻」という村田喜代子のかわった小説を急に思い出して読み返してみました。やっぱりへんな話。小石川図書館富樫雅彦高柳昌行のCDも充実してるけど、村田喜代子も今まで見た図書館の中でも群を抜いて充実しています。謎です。文京区の人なの?わたしは今日も小石川図書館でCDと本をたくさん仕入れてきたのでホクホクな気分です。中学生の時、図書館で「あ」から本を全部借りようと思ったことがあって、その結果、赤瀬川原平の本をたくさん読むことになったのですが、CDもそれをやってみようかなと突然思い立ち、ジャズの棚に行ったら「あ行」の一番最初はアルバートアイラーでした。

雲南の妻

雲南の妻