お金のこと

先日ある人がライブのMCで音楽とお金のことについて話してましたが、そのテーマについてはわたしもそうとう思うことがあります。
おととし、わたしは誘われるままに年90回以上ものライブをし、いろいろなバンドのレコーディングに参加させてもらいました。有名な人のバックで演奏させてもらったりもしたし、幾ばくかのギャラをいただいたりもしました。スタジオにもたくさん入ったし、曲を覚えるために仕事をたくさん休んだりもしました。どこの馬の骨とも分からないわたしにそういう機会を与えてもらったことを本当に感謝しているけど、それでも現場にいながらわたしの頭はパチパチとソロバンをはじき続け、「ダメだこれじゃ食べていけない」という結論に達したのでした。あくまで「わたし」は、という話なんで、曲を作ったり、ソロで活動している人についてはソロバンはじいてないので保留中ですが、でも、そうとう難しいことは確かな気がします。だって、いろいろな人に会ったけど、明らかにそれだけで食べているな、という人は数人しかいなかったのです。会社でボケーっとして、チョコとか食べてる方が全然お金になるということに、わたしは結構な衝撃を受けました。
仕事をしながら音楽をやることは全然苦痛じゃないし、お金がもらえないのは自分の努力・技術不足だということはジュウジュウ承知ですが、それでも、CDが段々売れなくなってきていて、仮にCDが売れたとしても、売り出す側に比べてやる側はほとんどお金をもらえない、という状況については真剣に考えるべきだと思うのです。じゃないとみんな不幸になってしまうよ。いろんな所でライブをやって、CDを売って、誰かエラい人に目を留めてもらう、っていう以外の道を作り出さなければいけないって思うのです。自分を曲げずに、すり減らされないで、楽しんで生活していくことはとてもむずかしい・・・。