金銭感覚

給料日から一週間は、仕事が終わると毎日毎日いろいろなお店に行って、好きな物を買い(服・服飾小物・本)、食べたいものを食べ、飲みたいものを飲み、タクシーにも乗り、買い物袋をぶら下げて家に帰るのだけど、はたと気づくと給料の大半はなくなってしまってその後はカツカツのカッツカツで暮らしています。学校出てから5年、貯金など一向にたまる気配がないのは当たり前です。たまるどころか給料日1週間前の貧しさと言ったら毎月のことながらゾっとします。よく乗り切ってるなあ。なので、わたしがライブの時に収入に分不相応なビカビカの新しい服をたくさん着たりしていてもいじめないでください。その代償でかなりみじめな生活もしてますので。
世の中には貯金がないと不安という人がいるけど、わたしはわりとメキシコ人(偏見)的生活感覚で、その日大丈夫ならそれでいいや、という感じなのです。修士論文書くときにかけもちしてたバイトをほとんど辞めてかなりハードな貧乏生活をしたので(あの時は1ヵ月の生活費、食費も含めて1万5000円くらいだったのでは?バス代ないから学校まで歩こうとしてたら見知らぬ上品なおばあちゃんにお金もらったり。あの時は痩せたんだけどなあ。)貧乏でもなんとかなる、って思ってるのです。
金曜日、新宿で22時から練習だったのですが少し早めに着いたので冬になるからやっぱり新しいくびまき(尾崎翠ふうに今年からそう言います)欲しいよなあと思いながらミロードとルミネをウロウロしてネイティブ・アメリカンふう模様の大判のストール(4000円)を買い、ジュンク堂で真新しい文庫本を2冊買って(1800円)ホクホクしながら、前から行ってみたかったうどん屋さんで一人釜玉うどん(小)+野菜天ぷら(440円)を食べながら本を読み、ペットボトルのお茶(98円)を買ってスタジオに行き、練習(1100円)が終わったら普通に7000円以上使ってることに気づいたのでした。お金を使うのって気持ちがいいけどすぐなくなるよね。みんなどうしているのでしょうか?
よく自分と金銭感覚が同じ人と付き合った方がいいとか言いますが、わたしは絶対嫌だなあ。わたしみたいな人は。でも、角田光代の「しあわせのねだん」を読んだとき、この人はわりとわたしと金銭感覚似てるなあと思いました。スキンケア代は削っても服代・飲み代は削らない、とか。わたしのスキンケア費用なんて、3ヵ月で1000円くらいなのでその分が服やタクシーにまわってるのだと考えたいです。